洗顔やすすぎは、毎日のこと。
だからこそ、小さな手つきの違いが少しずつ積み重なって、肌をつくっていくのです。

お客様から、ちょうどご質問を頂きましたので、今回は洗面器について。
たかが洗面器…ですが、されど洗面器。
実は、毎日のすすぎの手つきにも、肌そのものの美しさにも関わってくるんです。

洗面器は いる? いらない?

昨今は、ミニマリストで、洗面器は持たない、という方もいらっしゃるようです。
初めて施術を受けた方からも、「洗面器を使ってなかったけど、使った方がいいですか?」とご質問いただくことがあります。

健顔では、すすぎの時には、是非お肌のために洗面器を使っていただきたいと考えています。

洗面器を使うと、どうなるの?

そもそも洗面器の有無で、いったい何が変わるのでしょうか?
その答えは「すすぎの質が変わります。その結果、洗いあがりの肌が変わります。それが毎日続くと…肌そのものが変わります。

流水ですすいでいると、無意識のうちに急ぐのでしょうね、ほとんどの方はすすぐ手つきが荒くなり、結果、お顔への手の当たりも強くなります。

洗面器を使った『ためすすぎ』では、たっぷりのぬるま湯を手で大きく運び、ゆったりと優しくすすぐことが可能になります。肌への当たりも、当然優しくなります。
この手つきを、洗面器なしで流水で行うというのは、至難の業です。

そして、洗面器から次々にたっぷりとすくうことができるので、さっと無駄なく短時間ですすげて、お肌へ負担を掛けません。

洗面器を使うと、すすぎの手つきが変わります手と、そして水を活かしきることが出来るようになるのです。

手つきの差は、日々積み重なります

クレンジング直後の肌は一番無防備な状態の上、濡れた肌というのは、もっとも傷つきやすいものですので、すすぎの質は、小さな差のようでいて、実は大きな差を生みます。

クレンジングのすすぎ、洗顔料のすすぎ、パックのすすぎ…簡単に1種につき、すすぎ10回と見積もってみましょう。
パックを使わない方は、朝10回、夜20回。
パックを使う方は、朝10回、夜40回。

これを1年間365日繰り返すので、1年間に
パックなしの方は、朝に3650回、夜に7300回で、計10950回
パックありの方は、朝に3650回、夜に14600回で、計18250回
という回数のすすぎを行っていることになります。

実際には、すすぎ10回ですすぎきれる方というのは、かなりの達人レベル。ほとんどの方はクレンジングや洗顔1回につき、10回以上すすいでいらっしゃるので、現実のすすぎの回数は、もっと多くなるでしょう。

(あぁ、すすぎの達人になるコツも、早くお伝えしたいですね。従来の方法でうまくいかなかった方にも、やりやすい方法があるんです。もう皆さんにお伝えしたい事がいっぱいです。)



肌は習慣がつくります
1年で約1万1千回以上、優しくすすぐのと、当たりが強くすすぐのでは、肌には、やはり違いが出ます。

じょうずにすすげた肌は、防御本能が発動せず、ふわりと柔らかさを保ったまま、化粧水のステップへと続けられますので、収れん化粧水の入り方、引き締め効果も、おのずと変わってきます。お肌の変化も早くなります。
パックの前にじょうずにすすげれば、これまたパックで浮かせられる汚れも最大にできるのです。
私は、旅行にも必ずマイ洗面器を持参します。洗面器なしのすすぎは、考えられません。

健顔が大切にしているのは、なにか特別なことを増やすのではなく、毎日の中で肌にどう触れていくか。
水の運び方、手の当たり、すすぎ方…そんな小さなことの積み重ねの中にも、肌がこわばる理由や、やわらかさを保つ工夫も隠れています。

だから私たちは、洗面器を使ったすすぎの手つきも、肌を育てていく習慣のひとつだと考えています。

ボールもお勧めです

そうは言っても、「洗面器は嵩張るからイヤなのよね」という方もいらっしゃると思います。
その場合、小さめの調理用ボールでも代用が可能です。水をすくう両手が入る直径があれば用は足りますので、洗面器でなくても大丈夫なんです。

むしろ小さいボールの方が、溜めている水が早く入れ替わるので、きれいな水ですすぐことができて気持ちが良い! ボールも、お勧めですよ。

私が旅行に持ち歩いているのも、実はキッチン売り場で見つけた、調理用ボール。小ぶりなので、バッグの中でも場所を取りません。移動の時は、ついでにボールの中に壊れやすい物を入れてパッキングすれば、ガードもしてくれて一石二鳥です。

あるお客様は、旅行先の海外のスーパーで、洗顔にぴったりの可愛いボールを見つけたよ、とご報告くださいました。日本にはない色使いでカワイイとその日から滞在先のバスルームで使い、日本に連れて帰ったあとは、毎日のすすぎに愛用なさっているそうです。コンパクトだから、洗面所でも収納場所を取らなくていいと、おっしゃっていました。そんな現地調達も楽しいかもしれませんね。

ボールで代用する場合は、最初は実店舗で、水をすくう動作で両手を入れて、必要な直径サイズを確認していただくとよいと思います。皆さんの手の大きさにより、必要な直径が違いますので…。



最近は洗面器でも、調理用ボールでも、カラフルな可愛い物だったり、形も四角い物があったりと、様々なバリエーションがありますので、使うのが楽しくなるような、お気に入りのものを見つけていただけたらと思います。(重さも色々なので、旅行用には軽い物を選んでくださいね。)

洗面器から肌のことも分かります

そうそう、洗面器につく汚れからも、肌の様子が分かるんですよ。

ここからは、ちょっとマニアック(?)なお話かもしれません…。
その昔、修行を始めたばかりで直接お客様の肌に触れる機会が得られなかった頃は、施術後の洗面器についた汚れをお掃除しながら、米澤先生が施術なさっている時のクリームの反応の様子と掛け合わせて、その方のお肌状態を推察したりしたものでした。

アブラ汚れと一言で言っても、人間の老廃物のアブラの汚れと、化粧品の人工的な保湿成分による汚れは感触が違います。また、施術中に吐き出されたアブラの深さや量などによっても感触が変わるので、ヌメッとしたり、ベタッとしたり、ツルッと滑ったり…。
角質汚れも、ザラつき加減は様々です。ザラザラしたり、ベトベトしたり…。その量も日替わりで変わります。
お肌の生の感触をとらえることが苦手だという方は、洗面器の汚れに着目してみるのもよいかもしれません。何か気づきのきっかけが見つかるかも…。

健顔研究所には熱いお客様も多いので、水を流してしまう前に洗面器に浮いた汚れを見たい!とリクエストをいただくこともあります。そういう方には、なるべく濃い色の洗面器がお勧めですよ。観察により適しています(^^)

使いやすさは、洗面台周りとの相性で決まります

ちなみに、ご自宅用の洗面器は毎日使うものなので、使いやすさが大切になってきますが、この洗面器の使いやすさというのは、洗面器単体では決まりません。ご自宅の洗面台や水栓金具と関係してくるんです。



吐水口(蛇口の先)の位置、排水口の位置により、洗面器の直径と開き(と勝手に呼んでいますが、側面のカーブ度合いのことです)を選び、また底面のゴムの有無を選ぶと、ご自宅にぴったりの、すすぎやすい洗面器を選ぶことができます。洗面器の選び方ひとつで、周囲への水はねを減らせることもあるんですよ。

洗面器は、ただの道具です。
けれど、肌に触れる手つきをやさしく変えてくれる道具でもあります。
その小さな手つきの積み重ねが、肌をつくっていくのです。是非 すすぎのお供に、洗面器をお使いくださいね。